リアル・ビジネス英会話 #29

Keep it down お静かに

インバウンドによるオーバーツーリズムが深刻な問題になっています。
それと同時に、新幹線や航空機での移動時に、外国人旅行者の話し声の大きさに
「ストレスを感じる」という声を聞くようになりました。

そんな時、「静かにしてくれませんか?」と伝えるためにはどう言えばいいのか。
言葉選びを間違えると"ケンカ腰のニュアンス"になってしまうので、
相手の気持ちを逆なでしないよう自分の気持ちを伝えることが大事です。

A:Please be quiet?
 (静かにしてくれませんか?)
B:Excuse me, could you please be quiet?
 (恐縮ですが、静かにしてもらえませんか?)
周囲がうるさくて気が休まらない時や、仕事に集中したい時にネイティブがよく使う表現です。
特にBは丁寧な表現で文法上は何ら問題ありませんが、quietという言葉には苛立ちのニュアンスも含まれているため、目上の人に対しては避けた方が無難です。

Excuse me, could you keep it down a little?
(恐縮ですが、少し静かにしていただけませんか?)
角を立てずに「静かにして欲しい」と伝えたい場合はkeep it downが適切です。
keep it downは「静かにする」という要暗記のイディオム(英熟語)です。
文末にa little(少し)を付け加えることでより一層ソフトな印象になります。

Can you keep it down.
(静かにしてください)
このように表現すると、「お願いする」から「要求する」ニュアンスが強くなります。
ただquietのような苛立ち感がないため、知らない人に使っても角が立つようなことはありません。
ただし、礼儀として目上の人や上司に対して使うのは避けた方が良いでしょう。

Could you please lower your voice?
(声を落としていただけませんか?)
be quietkeep it downなどのイデオムは、話し声のみならず、パソコンのタイピング音やイヤホンからの音漏れなど、不快に感じる音全般を対象としていますが、lower your voiceは声を落として欲しい場合に使います。

Can you lower your volume, please?
(静かにお願い出来ませんか?)
周囲の話し声が気になる場合のみならず、対面での会話時に相手の声が大きすぎる時にも使える表現です。
「お願いする」というより「注意する・指摘する」といったニュアンスが強い表現です。

Advice
日本人同士でも「静かにして欲しい」と伝えるのは案外勇気がいるものです。
そこで、「うるさいな!」といった感情のままに言葉を発してしまうと、大声で話している人よりも自分の方が"うるさいやつ"になってしまうことにもなり兼ねません。
「静かにして欲しい」という思いは、あくまでも個人の感じ方であり普遍的なものではありません。ソフトなイントネーションで"お願いするように伝える"ことが大事です。
オフィスを借りたい・移転したい インターネットで簡単検索 www.miki-shoji.co.jp
■記事公開日:2024/01/25
▼構成=編集部:吉村高廣 ▼協力=K・Wakamatsu(大手旅行会社海外支店勤務歴) ▼写真=AdobeStock

過去の記事

エリア特集
〈39〉
再開発で生まれる未来を彩る新たなシンボル 江戸時代から商業や文化の中心地として... 2024.11.28更新
駅チカビル
〈17〉
さらなる発展が期待できる 広域ビジネスに対応したオフィス拠点 横浜の玄関口である新横浜駅。駅北側では... 2024.11.26更新
若手のための
“自己キャリア”〈24〉
〈24〉
会計リテラシー 会計という言葉には「専門的な... 2024.11.26更新
ワークスタイル・ラボ
〈18〉
余裕がなければ成長できない!『組織スラック』な働き方 東日本大震災以降、BCP強化の対策として... 2024.10.29更新
オフィス探訪
〈22〉
壁が動く マインドが動く 未来が動く 小松ウオール工業株式会社のライブオフィス 小松ウオール工業株式会社は、石川県... 2024.10.29更新
ビジネスマンのメンタルヘルス
〈25〉
人間関係が仕事のパフォーマンスを左右する 厚生労働省がおこなった調査によれば... 2024.10.29更新
リアル・ビジネス
英会話〈31〉
〈31〉
It's a beautiful day. スモールトーク アメリカのビジネスシーンでは... 2024.09.25更新
エリア特集
〈38〉
100年に1度の渋谷駅周辺再開発プロジェクトがいよいよ最終段階へ! 前回渋谷を取り上げたのは2018年11月... 2024.09.24更新
若手のための
“自己キャリア”〈23〉
〈23〉
創造力 ニーズの多様化が言われ変化が著しい... 2024.09.24更新
ワークスタイル・ラボ
〈17〉
人材難の時代でも生産性を高める施策を!ワークスタイル変革 2016年に厚生労働省は『働き方の未来2035』という... 2024.08.30更新
ビジネスマンのメンタルヘルス
〈24〉
ハラスメントになりやすいNGワード 2020年6月、「パワハラ防止法」が施行され.. 2024.08.27更新
オフィス探訪
〈21〉
ブランドイメージを高めるCAMPARI JAPAN株式会社のオフィス 世界190超の国々で酒類ビジネスを展開する... 2024.08.27更新
文字サイズ