それと同時に、新幹線や航空機での移動時に、外国人旅行者の話し声の大きさに
「ストレスを感じる」という声を聞くようになりました。
そんな時、「静かにしてくれませんか?」と伝えるためにはどう言えばいいのか。
言葉選びを間違えると"ケンカ腰のニュアンス"になってしまうので、
相手の気持ちを逆なでしないよう自分の気持ちを伝えることが大事です。
A:Please be quiet?
(静かにしてくれませんか?)
B:Excuse me, could you please be quiet?
(恐縮ですが、静かにしてもらえませんか?)
周囲がうるさくて気が休まらない時や、仕事に集中したい時にネイティブがよく使う表現です。(静かにしてくれませんか?)
B:Excuse me, could you please be quiet?
(恐縮ですが、静かにしてもらえませんか?)
特にBは丁寧な表現で文法上は何ら問題ありませんが、quietという言葉には苛立ちのニュアンスも含まれているため、目上の人に対しては避けた方が無難です。
Excuse me, could you keep it down a little?
(恐縮ですが、少し静かにしていただけませんか?)
角を立てずに「静かにして欲しい」と伝えたい場合はkeep it downが適切です。(恐縮ですが、少し静かにしていただけませんか?)
keep it downは「静かにする」という要暗記のイディオム(英熟語)です。
文末にa little(少し)を付け加えることでより一層ソフトな印象になります。
Can you keep it down.
(静かにしてください)
このように表現すると、「お願いする」から「要求する」ニュアンスが強くなります。(静かにしてください)
ただquietのような苛立ち感がないため、知らない人に使っても角が立つようなことはありません。
ただし、礼儀として目上の人や上司に対して使うのは避けた方が良いでしょう。
Could you please lower your voice?
(声を落としていただけませんか?)
be quietやkeep it downなどのイデオムは、話し声のみならず、パソコンのタイピング音やイヤホンからの音漏れなど、不快に感じる音全般を対象としていますが、lower your voiceは声を落として欲しい場合に使います。(声を落としていただけませんか?)
Can you lower your volume, please?
(静かにお願い出来ませんか?)
周囲の話し声が気になる場合のみならず、対面での会話時に相手の声が大きすぎる時にも使える表現です。(静かにお願い出来ませんか?)
「お願いする」というより「注意する・指摘する」といったニュアンスが強い表現です。
Advice
日本人同士でも「静かにして欲しい」と伝えるのは案外勇気がいるものです。
そこで、「うるさいな!」といった感情のままに言葉を発してしまうと、大声で話している人よりも自分の方が"うるさいやつ"になってしまうことにもなり兼ねません。
「静かにして欲しい」という思いは、あくまでも個人の感じ方であり普遍的なものではありません。ソフトなイントネーションで"お願いするように伝える"ことが大事です。