自粛警察になっていませんか?
周囲や自分の行動に強い不安感を覚えたり、人に対して寛容さを失ってしまうのが「自粛疲れ」の特徴です。例えば、今はマスクをしていても対面での会話には少なからず抵抗感があるものです。ところが、気心知れた人と久しぶりに会えば、ついつい話が弾んでしまうこともあるはずです。その時は発散できて楽しい時間を過ごせても、後になって、「あの人大丈夫だよね?もし、コロナのキャリアだったら完全に濃厚接触になっちゃうけど...」と、急に不安が押し寄せてくる。
コロナは長期戦、覚悟はありますか?
私事で恐縮ですが、しばらく前に「ウィズコロナは長引く」と覚悟して、自宅の仕事場にも背もたれが高くてヘッドレストの付いたワークチェアを購入しました。それ以後は、自宅でも快適に仕事が出来るようになりました。
さて、ここでお伝えしたいポイントは、新しい椅子を買って自宅の仕事環境を整えたことではなく、「コロナとは気長に付き合ってゆく覚悟を決めましょう」ということです。現状を鑑みると、この騒動がひと段落するのは随分先のことのように思います。それがいつかは不明ですが、少なくとも年内中に劇的な状況改善はないでしょう。であるならば、覚悟を決めて「今の環境に最大限に順応してゆこう」と考えるのが心に負担をかけず快適に過ごせる秘訣だと思います。
同僚に"溝"を感じ始めていませんか?
だいぶ先のことになるでしょうが、アフターコロナを考えると、人付き合いの悪化が心配です。それを示唆する次のようなケースがあります。マスクをしていても「長時間の会話は自粛してほしい」というのは会社としては然るべき要請です。この時に、その要請をしっかり守って手短に話を終わらせようとする人と、「そこまで神経質にならなくてもいいでしょ」と言って話を続ける人の2つのタイプに分かれます。そこに軋轢が生まれるケースが非常に多いのです。そして、こうした倫理観の違いで溝が深まると人間関係を再構築するのが極めて困難になります。
即レスを期待しすぎていませんか?
対人関係に溝をつくる原因はコロナ下において"会話"が減ることだけではありません。よくありがちなのがメールを送った相手からなかなか返事が来ないというケースです。こうした場合にイライラしたり腹を立てたりする人がいますが、道理からすればそれはお門違いです。なぜならメールで連絡をするのはあくまでもこちら(発信者)の都合です。あちら(受信者)にはあちらの都合があって、まだメールを読めていない、あるいは返信メールを書く余裕がないのかも知れません。
返信がないことで不安に駆られたり、困ることがあるのなら直接電話をして口頭で確認すべきです。これが常識的なビジネスセオリーですが、最近の若い方は、その電話がどうも苦手のようです。この件の詳細についてはまた別の機会に譲るとしますが、勝手にメールを送っておきながら、相手の事情も知らずに「あの人はいい加減な人だ」と決めつけてしまうのは本末転倒と言えるでしょう。
気持ちをリセットできていますか?
ウィズコロナで、心に波風を立てず穏やかに生き抜くポイントは、「切り替えができる自分になる」ことです。人の記憶は簡単になくなるものではないので、嫌なことがあればそれを引きずることもあります。ただ、ネガティブなことを考えない時間があれば、しかも、そんな時間がこまめにあれば、精神的な負荷はかなり軽減されます。
一般化して説明しますと、楽器や語学、読書といった正統路線の趣味はもちろん、楽しみにしているテレビドラマやYouTubeを観たり、温泉の素を入れた入浴などでも結構です。どんなに小さなことでもいいので自分が夢中になれたり、心が開放されるものに接すると、気持ちが"強制リセット"されるのです。