他者の"悪しき呪文"がコンプレックスを生む
コンプレックスを考える上で大前提となるのは、劣等感は先天的なものではなく、他者との関わりによって後天的に育まれる感情であるということです。対話を通してココロの問題解決を図る心理療法などでも、コンプレックスを抱える人の本質に迫ろうとする場合は、その人の育成歴を遡り、「いつ頃、どんな出来事があったのか」を詳らかにします。
コンプレックスがもたらすさまざまな弊害
コンプレックスの強い人との接し方
コンプレックスの強い人との接し方はポイントが2つあります。
1つ目は、会話の中に「比較」を持ち込まないことです。例えば、「~さんはこういうやり方をしていましたよ」とか「~さんとは同期でしたよね」など、他人を引き合いに出す話し方はご法度です。コンプレックスの強い人は、他人と比較されることを殊のほか嫌います。
マイナス思考に引きずられないためには
コンプレックスは少なからず誰にでもあります。しかし、コンプレックスの強い人は、自分には魅力がない、能力が劣っていると感じ、負い目を感じています。そのために考え方もポジティブになれず、マイナス思考でネガティブな発言や陳腐な行動が目立ちます。
コンプレックスは成長のバネになるのか?
軽度なコンプレックスなら成長のバネになると思います。「努力して克服しよう」「コンプレックスだと感じているところを改善してゆこう」と、乗り越えるために努力することで鍛えられ、能力が向上したり、活躍できる場が広がることがままあるからです。ただ、コンプレックスはその人にとっての短所です。努力によって少しは改善されますが、短所を改善しても、それが長所になることはあり得ません。