上手に断る術を身につけていることは、出来るビジネスパーソンの必須条件の1つです。あらゆる場面で無茶な要望を言われたときは、はっきりと断らなければいけません。その一方で、断りの場面は、大切なコミュニケーション・シーンであるとも私は思っています。「この人はこの時期が忙しい」とか「こういう分野が得意なんだ」といった相互理解を深める上でも大事な交渉機会です。だからこそ、摩擦を避けようとして断る理由を曖昧にしていると、「なんだか分からないけど断られちゃった」と相手に不信感を与えることになり兼ねません。
また逆に、こちらが依頼者になった場合、断られた後の態度次第でその後のコミュニケーションの在り様が変わります。相手が丁寧に断りを入れて来たとしても、断られたことに腹を立てて不連絡を装えば、断った相手の方が不愉快になって、「随分と一方的な人だな」という感情が芽生えます。上手に断る術(断られる術)を持つことは"コミュニケーション上級者の証し"とも言うことができます。
取材協力:一般社団法人 日本メンタルアップ支援機構
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