ビジネスパーソンに必要な資格 #1

資格は身を助ける。この言葉が頻繁に使われるようになったのは1980年代のバブル崩壊以降のこと。原因は不安定な社会情勢です。それ以前の資格は、主に一部の専門職に就く人のためのもので、資格の数も限られていました。ところが今は、日本国内で取得できる資格の数も5000以上といわれ、その数は年々増えています。
こうした雨後のタケノコ状態の資格市場においては"本当に役立つ資格"を選ぶのは至難のワザ。確かなナビゲーターが必要です。そこで、自らが600以上もの資格を持ち、All About「資格」ガイドとしても活躍している資格王・鈴木秀明さんがお勧めする「これからのビジネスパーソンに必要な資格」をシリーズで紹介します。

チームを率いる管理職の方が今より強いリーダーシップを発揮するための取り組みに「自己啓発」があります。本を読んだりセミナーに参加してみたりとその手法は様々あって、体験直後にはそれなりに達成感や自信がつく人もいるようです。その一方で、始めてみたはいいけれど長続きしない人も結構います。幾つかの理由が考えられますが、一番の理由は学びの先にあるべきゴールの欠如です。自己啓発は基本的に「なんとしてもこの日までに習得しなければならない」という縛りがありません。近い将来絶対に必要な喫緊の課題というわけでもないことの学びに対しては、なかなかモチベーションが上がりにくいという欠点があります。結果、せっかく誓ったスキルアップの志が途中で頓挫してしまうことにもなり兼ねません。そこでお勧めしたいのが『公認モチベーション・マネジャー資格』の取得チャレンジです。
この資格は、社員のモチベーションを高めることを目的としたコンサルティング業務で実績のある株式会社リンクアンドモチベーションと、ポジティブな人間関係づくり・チームづくりを実践的な心理学の視点から研究する東京未来大学との共同開発によって誕生したビジネスリーダー向けの民間資格です。
モチベーション・マネジメントの概念は、仕事の生産性向上や高い成果を得るために、チームのメンバーに動機づけを行い、主体的な行動を促し、その持続性を保つ人材管理を行うもので、決して最近生まれたビジネス理論というわけではありません。それに関連したノウハウ本も数多く出版されています。しかしながらモチベーションアップの動機づけや、それを部下に対して実践するリーダーシップの発揮の仕方に特化した資格がこれまでほとんど存在していませんでした。人材の売り手市場や働き方改革などが言われビジネス環境が大きく変わりつつある昨今、そうした変化に対応する力を養う資格としてにわかに注目されつつあります。
仕事に対してポジティブに取り組むチームをつくるためには、目的意識(ビジョンとゴール)を共有して、メンバー全員の仕事に向かう意欲と意識を向上させる必要があります。またそれがリーダーに課せられた最も重要な役割と言えるでしょう。とはいえ、個々人によって価値観が異なる(とくに最近の若手はそれが顕著です)ため、同じ言葉や向き合い方をしていては部下を導くことはできません。現在のビジネスシーンでは「何しろここが悩みのタネ」という管理職の方も少なくないはずです。
こうした課題に対して、資格の運営を行うモチベーション・マネジメント協会では、公認モチベーション・マネジャー資格の認定区分としてAdvancedとBasicの2つのグレードを設けており、Advancedの対象者は組織の管理職、Basicの対象者を一般ビジネスパーソンから大学生と位置付けています。しかし、管理職の皆さんにも、まずはBasic資格にチャレンジしていただくことをお勧めします。Basicでは、モチベーション、リーダーシップ、コミュニケーションの3テーマが具体的なケーススタディ(実際の職場で起こりがちな対応すべき課題)を考えながら学び進めるため、その視点を応用するだけでも今ご自身が抱えている問題を解決に導くヒントを得ることができるはずです。

資格取得の詳細はこちらより→モチベーション・マネジメント協会 https://mm-a.jp/

世の中が不況になると途端に資格取得を目指す人が増えます。それはおそらく不安の裏返しからでしょうが、どんな資格であれ、取ってしまえば行く末は安泰ということはありません。肝心なことは、資格を目指す過程で気づきを得て、それを今後の仕事の中でどう活かしてゆくかです。そこを理解せずして資格を取ろうというのは、忙しいビジネスパーソンにとっては時間の無駄になり兼ねません。ただ、一つ言えるのは、ある仕事に臨む時、資格という肩書を持っているのといないのとでは説得力が違うということです。黙っていればリーダーのマネジメント力など他人には分かりません。しかし、資格があればそれを客観評価として可視化することができます。資格に胡坐をかいてはいけませんが、上手に活用すればご自身のブランディングや評価にもつながります。
鈴木秀明(すずき ひであき)
All About資格ガイド・資格アドバイザー
https://allabout.co.jp/gm/gp/398/
http://shikakuroad.jp/
ジャンルを問わず年間80個ペースで資格・検定試験を受験し続ける資格のプロ。中小企業診断士・気象予報士・行政書士などをはじめとして、2019年3月時点での取得資格数は617個。資格や勉強法の専門家として、雑誌・テレビ・ラジオ等へのメディア出演実績は250件以上。
『東大→東大大学院→600個超保有の資格王が教える 点数稼ぎの勉強法』
鈴木秀明 著(ダイヤモンド社)
https://www.diamond.co.jp/book/9784478107560.html
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■記事公開日:2019/03/28 ■記事取材日: 2019/03/18 *記事内容は取材当日の情報です *記事内容は取材当日の情報です
▼構成=編集部 ▼監修=鈴木秀明

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