成功報酬型求人メディア『Green』や、ビジネス版マッチングアプリ『Yenta』、組織改善プラットフォーム『Wevox』、ベテラン人材向けジョブ型マッチングサービス「Inow」など、最先端テクノロジーを活用したHR Techサービスの提供で、企業の経営課題を全方位から解決する株式会社アトラエ。「世界中の人々を魅了する会社を創る」というビジョンのもと、事業領域を着実に拡大させ、2018年に東証一部に市場変更を果たした注目企業です。アトラエは昨年5月に、ワークラウンジエリア(8階)と執務エリア(9階)の2フロアで構成される新オフィスに移転。今回はそんなアトラエの新オフィスを、採用担当の加賀れいさんにアテンドしていただきました。
打ち合わせはラウンジで(8階 ワークラウンジエリア)
多目的な交流の場であるワークラウンジエリアに足を踏み入れると、圧倒的な存在感を醸し出しているのが圧巻のバーカウンターです。ベンチャー企業は社内コミュニケーションの促進を視野に入れ、オフィス内にバーを設ける会社が少なくありません。しかしながら、アトラエのそれは桁違いで、カウンター奥にレイアウトされた広いラウンジスペースとのコンビネーションは、さながら豪華客船のラウンジバーといった風情で、来訪者の度肝を抜きます。ストックされているアルコール類は会社の福利厚生の一環で全てフリードリンク。もう少し新型コロナウイルス感染症が落ち着けば、毎夜多くの社員で賑わいそうです。
気軽な打ち合わせならラウンジブリーフィングで事足りますが、込み入った内容の場合はモニター設備を完備した大会議室やガラス張りのミーティングルームに移動。これだけのコミュニケーションスペースがあれば、「会議室空いていたっけ?」ということはまずありません。
最大約60名の収容が可能なイベントスペースは、会社説明会や各事業におけるセミナーの開催等を念頭に設けられたそうです。コロナ禍で使用機会は限られますが、室内には2つのスクリーンが用意され、可動式の仕切りで部屋を2つに分けることができるよう使い勝手の良いスペースになっていました。
全集中して仕事をしたい社員のために集中ブースが設けられています。ブースは6つで、このうち2ブースは防音仕様となっているため、オンラインミーティングをおこなうスペースとしても活用されています。
子連れ出社OKというホスピタリティ(9階 執務エリア)
コミュニケーションが取りやすく、コラボレーションしやすいスペースづくりが執務エリアのコンセプトで、間仕切りがない風通しの良いオフィス計画が実現されていました。そんな一角には、凝り固まったカラダとアタマをほぐして仕事をしたい場合や、思い立ったその場でショートミーティングできるスタンディングスペースが設けられ、自由度の高い働き方ができるオフィスストラクチャーが具現化されていました。
子連れ出社にも優しい畳ルームは、アトラエの柔軟な働き方を象徴するスペースと言えるでしょう。
今回の新オフィス移転に先立ち、全社員に「オフィスに求めるもの」について「must」と「want」に分けてアンケートを取ったそうです。その中で、「大人もくつろげて、かつ子どもも遊べるようなスペースをつくりたい」という声があり、それを当たり前に実現したとのこと。移転後も会社に子どもの姿があることは当たり前の光景になっているそうです。
また、世界中の人々を魅了する会社を目指すアトラエは、公用語を英語にスライドさせてゆこうという構想があります。そのために英語講師(フィリピン国籍を持つネイティブスピーカー)を採用して、マンツーマンで学べるイングリッシュルームまでをも設置しています。社員の今と、会社の未来に対する投資のカタチが、至るところに見受けられるオフィスでした。
盤石な組織をつくるために、いつでも集まれる場所を用意する。
株式会社アトラエ 採用担当 加賀れいさん
目指したのは働き易さと働き甲斐のある空間づくり
クリエイティビティを発揮して価値を生み出していくためには、個々が当事者意識を持って、目的や考えを共有しながら仲間と一緒に仕事をすることが重要だと考えています。それを実現するために、オフィスの在り方を社員目線で検証して、働き易さと働き甲斐のある空間づくりを目指しました。
アトラエはこれまでの組織づくりにおいても、「意欲のあるメンバーが無駄なストレスなく、活き活き働き続けられること」を前提としていろいろな仕組みづくりをおこなってきました。その考え方はオフィスづくりにもプライオリティワンで反映されています。
ただ、弊社のメンバーは「人や社会にとって価値のある事を成す」という意識を強く持っているので、必要以上にオフィス環境に期待する人はいません。とはいえ、自分たちが知恵を絞って工夫をして、努力を積み重ねてきた結果、アトラエのファンが増えて利益が上がり、これだけのオフィスで働けているというのは大変誇らしいことではないかと率直に思います。
オフラインコミュニケーションの尊さを実感
オフィスをこちらに移転したのが昨年の5月7日。まさしく新型コロナウイルスの感染拡大の真っ最中で、移転時もリモートワークをせざるを得ない状況でした。けれども、弊社は以前から働く場所や時間の縛りがなく、個人の判断に委ねられていたため、コロナ禍になったからといって働き方が大きく変わったということはありませんでした。とはいえ、「仲間がいる場所」「戻ってくる場所」があることはやはり心強いものがありましたね。
新型コロナウイルスの影響が拡大し始めた昨年、世間では「オフィス不要論」のようなものが持ち上がりましたが、アトラエの場合は、その考えに懐疑的なメンバーが多かったと思います。もちろんリモートワークのメリットはありますし、これからの時代は不可欠な働き方だとも思います。しかしながら、盤石な組織をつくるために人を育て、組織の文化を育むためには、今のところ、オフィスにおけるオフラインコミュニケーションが欠かせません。
オンライン技術は、今後さらに高度化することでしょう。そのことによって、多様な働き方が選択できる状況になっても、オフィスには、自分の居場所と信頼できる仲間が存在していて、自然とオフィスに行きたくなる、オフィスの方が仕事がはかどる、そんな環境づくりにこだわり続けたいと考えています。